里山と牛研究会の活動

2009.5.10 更新


1.活動の志

2.活動方針

1)大樹を育てる

・貨幣には実体はない。「貨幣はいつまでも循環的に流通する」という信用が実体をつくりだす。貨幣の循環がビジネスを生み、貨幣が一部に留まると貧富を生む。 お金の価値は人により時代により変化するが、牛の価値はそれ自体で増加する。
・古代では富の象徴であり、実体のある貨幣でもあった牛を放牧することで、自然と人をつなぎ、人と人をつなぎ、自然に生かされる人、他者に生かされる自己という実体を創り出す。
・お金のために資源を利用するのではなく、資源を循環的持続的に利用することでお金が持続的に循環することを実感できる活動とする。
・借金からのスタートではなく、牛の支援からのスタート。
  ・研究会の会費と支援活動、および地域研究所の活動により、
    a)牛の放牧による里山の管理
    b)牛の放牧への新規参入者の支援
    c)牛の放牧による多様な農耕牧畜経営への自由な発展
    d)研究会の持続的活動
   等を可能にする「牛による資源の循環的活用の大樹」を育てる。

・事業は畜産システム研究所や地域研究所、さらに既存の組織、団体、企業体等と連携して実施し、研究会はつなぎ役に徹する。

2)大樹から生まれる多様なビジネスモデルを育てる

・牛の多面的能力を活用し牛による資源の循環的活用の大樹が育てば、枝葉に多様なビジネスモデルが誕生する。これを地域に応じて具体化し、ハイブリッドにつなぐことで地域が活性化する。
    a)牛の管理は牛の生きる力に依存し、人の知恵は加工、流通、交流に注げば良い。
    b)しかし、牛と草の生きる力に依存した大樹があるからこそ、枝葉にビジネスが誕生し、これを維持していけることを忘れてはならない。

3)多様な生産要素をつなぎ新しい企業体(システム)を創る

・イノベーションとは技術革新のことではない。技術革新を含めて変化する多様な生産要素をつなぎ新しい企業体をつくる新結合のことを言い、新結合の推進者を企業家という。

・ここでは多様な要素が企業体に支配されるのではなく、ハイブリッドにつながることで生き生きと生きるシステムの共創をめざす。また、そのようなシステムの設計をデザイン、設計者をデザイナーと呼ぶことにする。

・牛の放牧では、牛と草と土を循環的につなぐだけではなく、牛の誕生と死、命を他者(ヒト)に引き継ぐことで、牛を循環的につなぐ必要がある。

・ここでは牛を循環的につなぐ例として、酪農界と肉牛界をハイブリッドにつなぐデザインを示し、共働して実現したい。
    a)F1雌牛は繁殖能力が優れ、その母牛と子牛(F1クロス)は発育、肉質ともに斉一で優れたものを生産できる。
    b)しかし、まだ生産量は少なく、能力を発揮させるシステムが確立されていない。
    c)そこで放牧した母牛の能力を、まずは市民(消費者)に認めてもらう必要がある。
    d)このため牛の放牧で美しくなる里山の変化、牛の誕生と成長を見ていただく。
    e)また、命をいただくこと、食について共に考えたい。
    f)牛の放牧で美しくなる里山で自然を感じてほしい。子供に育ってほしい。

4)自然の時間、チームの目標

・牛は生れて、次の子を産むまでに自然の条件によって2〜3年かかる。F1雌牛を導入し、放牧した母牛を2産させて出荷するまでに最低5年必要である。ここでは研究会の活動を最短の5年計画で推進する。 図1,2
    a)酪農界で生産されたF1雌子牛を牛の放牧に新規参入を希望する農家に貸与する。、
    b)F1雌牛から生まれた子牛は一定の価格で引き取る。
    c)子牛を産む役目を終わった母牛を引き取り肉牛界で肥育する。
    d)放牧肥育した母牛の牛肉は会員に配布して評価していただく。 

・人はチームをつくり生きている。チームは家族であり、会社であり、地域社会であり、国であり、世界であり、多様なチームで重複して生きている。

・チームは目標を共有し、チームのメンバーはそれぞれの能力を生かしながらチームに貢献する。

・目標に生産要素だけを考え、ヒトも生産力、生産コストのモノとして扱ってきたのが企業体の常識であった。

・しかし、ヒトは家族の一員として生き、地域社会の一員として生きているので、生活や環境(資源、生態系、景観)を含めた目標を共有して、企業体の常識の矛盾を克服した新しいシステムを共創していかねばならない。




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